ミミズとパイル繊維を活用した工場排水処理 – 花王株式会社 –

4月15日のブログでは、水の総合コンサルティング会社、”株式会社日水コン”についてご紹介しました。

本日は、花王株式会社が取り組んでいる、ミミズとパイル繊維を活用した工場排水処理についてご紹介します。

食物連鎖を利用した排水処理技術の開発ということで、イトミミズの寝床としてパイル繊維を活用した事例です。

和歌山特産のパイル織物を処理施設中に沈めてイトミミズを増やし、汚泥のもととなる微生物を食べさせます。

生物学上、分類階級が上位のミミズが住みやすい環境を人工的に調整（温度管理等）することで、増殖が促され、余剰汚泥も抑えられるようです。

花王のHP上では、2016年に行なった和歌山工場の排水を使った実験で、排水からの最終的な汚泥の量を最大8割減らすことが証明されたとのことです。

4月13日にご紹介した、間欠接触酸化法においても、食物連鎖上、高度な生物（ミミズ）がスポンジ上で出現・増殖されている方が、汚泥の質量・体積が減少することが確認されています。またその際は、循環回数だけではなく、温度も性能に影響を与えることが示されています。

和歌山県のニュースでも取り上げられており、今後、国内・海外での展開が期待されます。

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