浄化槽を新しくするとき、「補助金はあるの?」というご質問をよくいただきます。答えは、補助金はあります。ただし、建物の種類や条件によって、対象になる場合とならない場合があります。この記事では、鹿児島市の制度を紹介します。
この記事のポイント
- 鹿児島市では、川や海をきれいにするために、単独処理浄化槽やくみ取り槽から合併処理浄化槽に替える場合に補助金を交付しています。
- 対象になるのは既存の建物です。新築・建て替えは対象外です。
- 補助額や条件は年度ごとに見直されます。申請の前に、市のページで最新の内容を確認してください。
鹿児島市の浄化槽補助金とは
鹿児島市では、単独処理浄化槽や、くみ取り便槽から、合併処理浄化槽へ転換する場合に、設置や撤去、宅内の配管工事にかかる費用の一部を補助しています。単独処理浄化槽やくみ取り槽は、台所やお風呂などの生活排水がそのまま流れてしまうため、合併処理浄化槽に替えて、川や海の水をきれいに保つことが目的です。
補助の対象になる建物、ならない建物
注意しておきたいのは、建物の用途によって、補助が出る場合と出ない場合があることです。簡単にまとめると、次のとおりです。
| 対象 | 建物の種類 |
|---|---|
| 対象になる | 既存の住宅で、単独処理浄化槽またはくみ取り槽から合併処理浄化槽へ転換する場合 |
| 対象になる | 既存の集会施設(地域の公民館など)で、同じように転換する場合 |
| 対象になる | 店舗付き住宅などの併設住宅で、住宅部分の処理対象人員が全体の2分の1以上ある場合 |
| 対象外 | 新築の建物(建て替えを含む) |
このほかにも、次のような条件があります。
- 下水道事業計画区域の外であること
- 浄化槽が50人槽以下であること
- 環境配慮型浄化槽の適合機種であること(10人槽以下は、国の補助指針にも適合している必要があります)
地域によって対象かどうかが変わることもあるため、事前に市へ確認してください。補助額には人槽ごとの上限があり、令和8年度(2026年度)から改正されています。最新の内容は、市のページや案内チラシ(PDF)でご確認ください。
指宿市にお住まいの方は、合併処理浄化槽設置整備事業補助金|指宿市をご覧ください。
建て替えのときは?
「古い家を解体して建て替えるので、単独処理浄化槽も新しくしたい。補助金は出ますか?」というご相談もよくあります。鹿児島市の制度では、建て替えや新築に伴う浄化槽の設置は、補助の対象外とされています(要綱では、対象となる建物から「建物の建替」が除かれています)。個別の事情で扱いが変わる場合もあるため、迷ったときは工事の前に市の環境保全課(099-216-1291)へご確認ください。
また、建物を解体するときは、補助金の有無にかかわらず、次の手続きが必要です。
- 解体の前に、浄化槽の清掃(汚泥の引き抜き)をする
単独処理でも合併処理でも同じです。汚泥は一般廃棄物にあたるため、市の許可を受けた清掃業者に依頼します。汚泥が残ったまま埋め戻したり、地面にしみ込ませたりすると不法投棄になるおそれがあります。 - 浄化槽の使用をやめたら、30日以内に廃止の届出をする
浄化槽法第11条の3で定められています。届出の書式や提出先は、市のページでご確認ください。
撤去の手順については、浄化槽を撤去したいときはどうしたらいいの?、市の案内は浄化槽の撤去・廃止|鹿児島市もご覧ください。解体前の清掃は、有田産業でもご相談を承っています。
下水道と浄化槽で、負担に違いがあります
補助金の話をすると、「下水道と浄化槽で、費用の負担にどんな違いがあるの?」という疑問にもつながります。一般的には、次のような違いが指摘されています。
- 下水道が整備された区域では、浄化槽のように、各家庭が設置の費用を用意する必要がありません(下水道の負担金などを除きます)。
- 下水道事業は、使用料だけでは管理費や建設費をまかなえず、市の一般会計から資金が入れられている場合があります。
- 浄化槽は、設置した人が自分で設置と維持管理の費用を負担するのが基本です。補助金はありますが、対象や額には限りがあります。
汚水の処理にかかる費用は、使う人が負担するのが原則とされています。それでも、住んでいる場所によって負担に差が出ることには、不公平感を持つ方もいらっしゃいます。住む場所による負担の違いをならしていく取り組みが、これからさらに大切になると私たちは考えています。


