事業主がグリストラップ廃油を適切に処理しないとどうなる？罰則は？産業廃棄物？一般廃棄物？

産廃
2022.03.03

グリストラップ槽にある廃油は産業廃棄物です。

ですので、適切に処理しないと法律違反で罰則が科せられます。

罰則は軽くなく、かなり重い罰則が定められています。環境を軽視した場合の、事業者責任の重さを確認することで、事業者の責任を改めて理解出来ると思いますので、ここで一度確認してみます。

主な罰則は以下の4つです。

①グリストラップ廃油を不法投棄した場合

産業廃棄物を山や海へ捨てる等、自分勝手に処理した場合「投棄禁止違反」として、5年以下の懲役、もしくは1,000万円以下の罰金になります。場合によっては、懲役と罰金の併科2つとも科せられる可能性もあります。法人だと1億円まで加重できるため注意が必要です。

②無許可業者へ廃棄物処理の委託した場合

排出事業者が許可を受けていない事業者に産業廃棄物の処理を委託すると、適切な処理ができないため法律違反です。こちらも5年以下の懲役、もしくは1,000万円以下の罰金または両方が科せられます。法人は1億円まで加重されるため、委託業者を選ぶときは許認可証を提示してもらう等して認可を受けているかどうか、確認が必要ですね。処理を委託依頼した側にも責任がありますので、発注者・委託者双方に注意が必要です。

③委託基準に違反した場合

委託する際に重要なポイントが「委託基準」です。

委託基準に沿って進めなければ、委託基準違反として罰則の対象となります。事業者が産業廃棄物の処理を委託する際には、委託基準を遵守する必要があります。

「処理状況の確認」や「特別管理産業廃棄物」の内容に関する事前通知といったいくつかの基準を満たして委託を行わないと、罰則の対象となります。

罰則内容としては、3年以下の懲役、または300万円以下の罰金またはこの併科となっています。

④マニフェストの不交付・記載漏れ・虚偽記載をした場合

産業廃棄物の処理伝表「マニフェスト」について、マニフェストの不交付・記載漏れ・虚偽記載を行った場合、罰則の対象となります。マニフェストは「排出事業者責任の明確化」と「不法投棄防止」を目的としていますので、罰則の対象となる行為はマニフェスト交付義務違反となってしまいます。マニフェスト制度をよく理解して遵守していかなければなりませんね。万が一、違反した場合は6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。

罰則を受けてしまいますと、店舗運営に支障が出たり、信用問題にも発展してしまう等大きな影響が出てしまうため、事業者の責任をしっかりと認識して注意しなければなりませんね。

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